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誤嚥性肺炎とは

誤嚥性肺炎は「嚥下障害」が原因で起こる肺炎です。

つまり水や食べ物、胃食道逆流物などが誤嚥によって食道を通らず、気管を通って肺に入ってしまい、細菌が繁殖して肺に炎症を起こすことで起こる肺炎を誤嚥性肺炎と呼びます。


飲食物の誤嚥による誤嚥性肺炎が高齢者のかかる肺炎では多いと考えられています。
誤嚥性肺炎の原因には飲食物の誤嚥以外にも、細菌を含んだ分泌物の誤嚥、胃食道逆流による内容物の誤嚥が考えられています。
細菌を含んだ分泌物の誤嚥とは、口の中(咽頭や喉頭)の粘膜に細菌の巣(コロニー)が出来ていて、細菌を含んだ唾液などの分泌物を誤嚥することを言います。

胃食道逆流による内容物の誤嚥とは、夜間睡眠中、胃食道逆流により胃内容物を誤嚥することを言います(この場合、酸や消化液を含んでいて化学的に気道粘膜を損傷するため、肺炎が起こりやすくなります)


嚥下障害とは

嚥下障害とは病気や年をとることなどで、水や食べ物が飲み込みにくくなることを言います。
また、水や食べ物が肺のほうへ行ってしまうことを誤嚥と言いますが、これは嚥下障害の症状の一つです。

嚥下障害の原因としては器質的原因、機能的原因、心理的原因の3つが考えられますが、器質的な原因とは、腫瘍やその手術後、炎症などにより、飲み込むときに使う舌やのどの構造そのものが損傷されている場合であり、具体的には舌や咽頭・喉頭・食道などの腫瘍やその術後、外傷、先天的なものなどです。

機能的な原因とは、構造物の形には問題が無くても、それを動かす神経・筋肉などに原因がある場合であり、具体的には脳卒中や神経筋疾患、加齢にともなう機能低下、薬の副作用などが考えられます。心理的な原因とは、心理的な原因が関与している場合であり、具体的には鬱病などにともなう食欲不振などです。